拙者とPDR-C その04
- 2016.12.08 14:00
- Cat:PDR-C
斬奸的FET考察
さて、ちと横道に逸れるが今回はFETスイッチの話でござる。
なお、今回の内容は拙者の認識なので「それちゃうねん!」ってのがあったらご教授下され。
そもFETスイッチとはなにか?と聞かれれば何のことはない、「スイッチのためのスイッチ」でござる。
もっと詳しく言うと「大きな電力用のスイッチを負荷無く切替えるスイッチ」なのでござる。
基本的な設計として、電動ガンの多くはバッテリーでモーターを廻すスイッチをトリガー連動させている。トリガーを引くことでスイッチ(接点)が接続し、電流が流れるわけでござるな。
で、これによりスイッチが劣化する。
電気のケーブルを接続すると火花が飛び散る、というのを映画でよく見ると思う。アレが起こるのである。
ショートを繰り返すことにトリガースイッチ(接点)はアーク放電により故障し、発熱。スイッチ部分が焦げ付きを起こしたり溶けたりする。そうなると溶けたプラスチック基部でやけどをしたり、トリガーを放しても溶けてくっついたせいで弾が出続けたりして大変危険である。
またこうしたショートは当然モーター、バッテリーにも負担になり、余りよろしくない。
そこでこうした問題を改善するため、FETスイッチを用いるのでござる。
FETスイッチを用いると
・スイッチを電子的に行うようになるので接点ショートがなくなる。
・十分な抵抗を設置することで電気的な過負荷がモーター・バッテリーに掛らない。
・電気的な接点距離、接点の摩擦抵抗が無くなるのでトリガーのキレが良くなるという利点がある。
決して「弾が2倍飛ぶ」とか「フルオートが早くなる」とか「おじいちゃんの腰が良くなる」とかないのでござる。
んで、ここまでが従来の電動ガンでいうFETのお話。
最近のFETはひと味違う。マイコン制御でタイミング調整とか、マイクロスイッチでギアの運動を検知して調整とか、一昔前では考えられない世界でござる。
で、こういったことで何が出来るようになってきたかというとこんな感じ
・プリコッキング
・バースト制御
・アクティブブレーキ
・速度調整
プリコッキングはセミオート時、ピストンを後退した状態で待機させる機能。
所謂ボルトアクションと同じような感覚で射撃が出来るようになる。
通常、電動ガンの仕組みは電気スイッチでモーターを廻して、トリガーから指が離れた瞬間に電流が途切れる為、ピストンの位置どりは一様ではない。
そのため、引き金を引いた瞬間、モーターがピストンを後退させはじめ、引き切ったところで解放となる。トリガーを引く→弾が出るまでが時間がかかる上、それが一定しない。
プリコッキングは最後尾までピストンを引っ張った状態にして待機させるので引き金を引いた瞬間にポンと弾が出る。タイムロスがない。
近距離での射撃の場合、モーター音で事前に位置がばれることがあるが、それがなくなる。
またモーター振動がない状態で射撃出来るため正確な射撃が出来るという利点がある。
バースト制御はバースト機能が無い銃にバースト機能を付与する。
トリガー信号を基点にモーターをN回転させるタイミングで通電時間を制御したり、検知スイッチによりギアの回転を検知したりする。当然後者の方が確実なのだがコレが出来るのはそのFETスイッチ基板が対応するメカボックスに限る。
アクティブブレーキはトリガーを放した時、モーターが惰性で回転しようとするのを瞬間逆転させ、トリガーレスポンスをダイレクトに伝えるという代物。やり過ぎるとモーターが壊れそう。
速度調整は電圧調整によりモーター回転速度を制御し、連射速度を上下させようというものらしい。
こうしたことが出来るようになってきている。すごいもんである。
現在入手可能なFETは拙者の調べだと以下の通り。
動作検知型
Big out | FCU DTM2 | 国産Ver2メカボ用スイッチ検知型FETの雄 |
不知火 | 陽炎壱型 | 赤羽フロンティアが販売している。スイッチ検知式。とても安価。 |
GATE | FETシリーズ | DartyWorks社が正規取扱店となり販売している。タイミング調整式。機能別にいくつかの種類が存在する。高級品。 |
akipiro5 | スナイパー型 セミオート+電磁弁制御型 | タイミング調整式。とても安価だがマイコン制御でプリコッキング可能。 |
他にもご存じのがあれば是非教えて欲しい。
さて、PDR-Cは専用メカボックス設計のため対応するスイッチ検知式など存在しない。
当然タイミング調整による動作制御型のFETとなる。プリコッキング機能があるのは以下の二つ。
akipiro5 スナイパー型
お値段3600円。14.4Vまでのニッカドバッテリーで動作検証されている。プリコッキング出来るのがウリ。
・GATE WARFET
お値段21,384円。同社のFETシリーズの最高峰。機能てんこ盛り。設定変更に専用デバイス付属。
自動車用12Vバッテリーでテスト済み。もう無敵。素敵。ふつくしい。
どっちにしようかすっごい悩むでござる…。
まあ、諸君、ブルパップはいいぞ!(@w@)
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