戦場の狼

ファイナルゾーンウルフとか誰も覚えちゃいないだろう(意味不明)


そこは戦場だった
いたるところに煙が満ち、方々で火の手が上がる。
人々は声を荒げることもなく、黙々と手を動かす。

そこは戦場だった。
たなびく焼煙に時折あがる火の粉。ぐったりと横たわった肉塊。

戦場には時に、その場を支配する存在がいる。
決戦的存在と言い換えてもいい。明らかに他の者と一線を画するもの。
熱気と狂気と欲望の渦巻くこの地でただ一人、全てを俯瞰し、
吹きあがるマグマのような狂気の行く末を決めるもの。
「---と、---と、---。それから----を三人前お願いします」

彼らは戦場の作法を守り、より良い戦場を提供する。
時には仲間ですら叱責し、時には敵にさえ敬意を払う。
「だから肉ばっか食うな! 野菜くえ、野菜!」

そこは戦場だった。
「おばちゃーーーーん! カルビ追加ーーーー!」
そう、焼き肉屋という、戦場だった。

決戦的存在。多くの戦場にはそうしたものがいる。
鉄板大名
鍋奉行
ジンギスカン大酋長
円卓の担い手(中華料理屋のターンテーブルね)
フォンデュマイスター



そして、炭奉行
鍋奉行とならぶ二代奉行。無法の地にてトング(神の手)を振るい、全ての者に食を与えし者。
今宵、我らはその一端を目撃する。

ファーストオーダー
牛タン、塩コショウのみ。タレなしで。
焼き肉の定番。これをまず、淡白な味のタン塩から味わってほしい。
レモン汁を付けて食べるのが普通だ。
塩ダレではなく、あくまで塩コショウのみ。
それで網を汚さず、網にタレを付けることなく、焼く。
片面だけを焼き、赤みがかった身が灰白色に濁ったあたり、
肉汁が染み出した辺りで食べるのが通だ。

セカンドオーダー
ライス大
何はなくともコメを食え。コメはいい。全てをリセットしてくれる。キムチの辛さ、ナムルの酸っぱさ、そして焼き肉のたれ。
全ての食材の合間にかっこむコメは最大の戦力であり、食費の味方だ。うまく使え。

サードオーダー

長きにわたりよく耐えた。さあ、戦闘の開始だ。
カルビ、ロース、ハラミ、ツラミ、好きなだけむさぼるがいい。だが飲み物を忘れるな。
そしてロースは切り札だ。少し取っておけ。

サイドオーダー

ビールを頼まず茶をたしなむ。黒烏龍茶でなくていい。とにかく茶だ。
舌をリセットし、次の一噛みを一段と素晴らしいものにしてくれる。
また茶の成分で胃腸をいたわることも忘れてはならない。
ビールは心強い味方だが、控えた方がいい。

第四の刺客
ホルモン
網はすでに焼け野原、そこかしこにタレと油がこびりつき、悲惨なことになっているだろう。
だがここでもうひと働き、最後の奉公をしてもらおう。
レバー・ミノ・ホルモン・てっちゃん
味噌だれベースのこってりとした連中だ。しっかりじっくり火を通してやれ。
油が落ちて炎が勢いよく踊ることもあるだろう。
そこで切り札。ロースだ。燃えあがる網の上に投下したそれは素早く鎮火の役目を果たしてくれる。
また時間のかかるレバーたちの出番までしっかりと時間を稼いでくれる。
大切なことを言っておこう。レバーの皿を下げさせるな。タレは二度づけて焼いてもうまいものだ。

さて諸君。まだ戦えるか? 戦えるな? よし! ならば網交換だ!コチジャンも用意しろ!
(以下エンドレス)
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