拙者と百舌谷さん

人には『愛読しているが、けして他人には薦められない書物』が一つはあると思う。



「篠房六郎」氏という漫画家さんがいる。拙者はこの方の描く漫画が大好きだ。

最初に読んだのは「空談師」という作品。
仮想現実ゲーム世界、BORDを舞台に繰り広げられる、ある組織に所属するすご腕プレイヤーキラーを中心とした物語。
全体的にダークな雰囲気を醸し出すスト―リー、最初はその世界観からとっつきにくい漫画だが、読めば読むほど「なるほど」と思う作品。ことにMMORPGなどをプレイしたことのある人にはお勧めな作品だが作品自体のイメージが重く、お勧めできない。(しかも表紙とカバーにギャップがありすぎる。どんなトラップだこれ

次に読んだのが同じ世界観で展開する「ナツノクモ」。
自らの所属するグループ、「精神動物園(この響きからしてすでにヤバイ)」を守る為に雇われた廃人プレイヤーキラー、「エンジン男」を中心とした物語。彼がなぜプレイヤーキラーをしているか? なぜ廃人プレイヤーなのか? 精神動物園を作った人間とはどんな人物なのか? そこに集う人々とはどういう人たちなのか? 様々な問題をはらんだ疑似空間の生活がおりなす人間模様。そして壊れ気味のギャグ。一言で言い表すとあまりにも混沌としていてお勧めできない。(いや、いい作品なのよ。ホント)

「百舌谷さん逆上する」は三番目に拙者があった氏の作品。現在連載中。
現代の奇病「ツンデレ」を患う少女を中心とした物語。
…えーと、うん、前述の二つに比べてダークさは少ない…かな?;
舞台も現代社会?だし。さしてとっつきにくくもない…内容はともかくとして。
ないんだけど…うん、ごめん、やっぱりお勧めできない。なんというか…えと、ギャグマンガ、でござるよな? これ。なんだけど…どうしてこう、2ページ読み進むたびに本を閉じて歯を食いしばらねばならないのでござろう。文才に恵まれぬ身としてはこの感情を、この衝動をどう表現していいのか甚だ説明に困る。

なんというか、ものすごいのだ。絵にも力があり、ストーリーも骨太。天井知らずのテンションと個性溢れすぎるキャラクター。そして一方的な思い(込み)と果てしなく裏目に出続ける権謀術数。

よくもまあ、こんなストーリーをこんなタッチでここまで描き切ることができるのか、と只々感心するばかりでござる。

だがうん、よい子にはお勧めできない漫画でござるな。
スポンサーサイト

Comment

Comment Form
公開設定

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。